カテゴリ:2009.6月の企画( 4 )

『白昼夢にて』展覧会レポート

・KAPL6月の展覧会『白昼夢にて―清水絢子作品展―』が、28日をもって会期を終えました。

27日のレセプションでは、20名を超える来場がありました。

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来場者が作品の前で感想を語り合う姿が多くみられました。

ご来場してくださった皆様、本当にありがとうございました。



展覧会を終えて、作者である清水絢子の感想をご紹介いたします。



以下、作者の展覧会後の感想



清水です。

来場してくださった皆様本当にありがとうございました。

今回、作品を鑑賞してくださった皆さまに私から一つの作品に対し一つの問いかけを用意させていただきました。その試みから絵を見て、質問を見て、想像し物語を生み出してもらおうといったワークショップに繋げました。

皆さまが創ってくださった物語をいくつかあげたいと思います。



『オフィーリア』

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この作品の問いかけは、


「どんなゆめをみているの?」



Aさんの物語
「洞窟の中で、怖いゆめを見ている。
まわりの花たちが心配して、この子を助けようと近寄ってきた」


Bさんの物語
「ここは高級ホテルのスイートルーム。エステを満喫している夢を見ているの!」


Cさんの物語
「生から死へ向かうトンネルの中
生きていた頃の想い出
摘んだ花の記憶
これから訪れる事の想像
少女がまだ”生きて”いるので花は咲いている」




『朗読会』

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この作品の問いかけは、

「なにをよんでいるの?」


Dさんの物語
「本にはこれから起こる未来の事が書かれていて、みんなが聞きに来ている。白紙の絵本で、彼女だけが読める。」


Eさんの物語
「少女は後ろの船が落ちるのを待っている。
彼女はじつはロボットなのだ。手からミサイルが出てうしろの船に・・・」


Fさんの物語
「母親が自分の産まれた時に書き始めた育児日記。」




『シグナル』

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この作品の問いかけは、

「なにをまっているの?」


Gさんの物語
「まだこなかなあ?時間はもう、すぎてるよ!(友達へ)」


Hさんの物語
「三日前から帰って来ない飼い犬を待っている。探し疲れ、途方に暮れている。」


Eさんの物語
「ミラーは別世界への入り口。
そちらに行くタイミングをはかっている。たぶん彼女は宇宙人」




『生きる力』


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この作品の問いかけは、

「なにをしているの?」

Iさんの物語
「この不思議な湖に入った動物は、人間になる。
女の人はクジャク。人になったのはいいけど、なる前の印象と現実はちがくて、ゆううつ。」


Jさんの物語
「海から生まれた生命。木も鳥も。そして人も。でも彼女はただの人ではない。
天地を創造した女神のような表情がある。今は、世界を憂いているのかな。」


Kさんの物語
「全てを食べる。肉と血も。」




『風景画』

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この作品の問いかけは、

「むこうがわに なにがあるの?」


Lさんの物語
「おじいちゃんち。縁側に風鈴の音と蝉の声。じいちゃんが座ってうちわを持ってる。
ばあちゃんがスイカを切ってくれて、”手ぇ洗って来なー”て見つけて声をかけてくれる。
林から帰ってきて、汗だくだったからスイカがちょーおいしい!じいちゃんと種をとばしたよ!」


Mさんの物語
「中国四千年の歴史のような、雄大なもの。仙人がいると思う。
その人をみんな、この景色を見ながら訪れに行く感じ。」


Nさんの物語
「あのおうちには家族が住んでいて、おいしいパンがある!」


ほんの一部ですが、ご紹介させていただきました。
今回の展覧会では、作品に対し”答え”や、制作者の意図の謎解きといったものを用意するのではなく、
作品に対し一人一人が向き合い、感じ考えるというような、創造的なことを行いました。
そのためには、鑑賞してくださる方々にとっかかりやすいような問いかけを投げかけたり、
それぞれにある多様な解釈を認め、受け止めるといったことの必要性がありました。


アートとはなにかと考えた時に、制作者側の一方的な表現活動と考えがちです。
しかし、”物語を創ってもらう”といったアプローチ一つで、制作者側と鑑賞者側が相互に深く作用し合う関係になれることに気づきました。
皆さまの物語を聞いたり読んだりしているうちに、「なるほど!」「確かに!」と思える事が多々ありました。
アートは制作者だけでは成り立ちません。鑑賞者がいてこそ成り立ち、さらに反応(物語)をいただけることで、
自分自身が気がつかなかった事に気づき、新たな見方でまたアートを追求できるのではないかと思います。
また鑑賞者側である皆さまが、物語を創り、自分だけの視点を織り込むことで、作品が自分のものであると言えるようにもなると思います。



ご紹介させていただいた物語も、どれもそれぞれの視点で生き生きと書かれています。
また作品の画面には映っていない出来事まで考え、想像しています。
受動的ではなく、能動的に作品と関わってくださったことを、心より嬉しく感じます。
本当にありがとうございました。



以上、作者の展覧会後の感想



・清水のとった鑑賞者との関わりは、ワークシートを使うという、ごくありふれたものであった。

しかし、絵画に対して作者が用意した質問は、目の前の絵画には「解答」が存在しないものである。

誤解を恐れずに言うのなら、今回の清水のキャプションでの鑑賞者への質問とワークシートという試みは、美術館のキャプションなどに書かれる年代や技法を鑑賞者に情報として与えるのではなく、自分の作品の「外」へ鑑賞者を連れていく試みであったと感じる。

『風景画』の質問は、「ここはどこ?」や「赤い屋根に誰が住んでいる?」といった質問ではなく、絵画の画面には描かれていない事柄を尋ねる「向こう側になにがあるの?」といったものである。

このことからも、作品を通して、作者は自分の絵をただ検証するようにみるのではなく、自分の作品をきっかけにして鑑賞者自身の想像力をみてほしいのだと私は実感した。

描かれているものを通して生まれたイマジネーションこそが、鑑賞者自身の画面であり、能動的な鑑賞行為は制作行為とも言えるだろう。

鑑賞者を、作品制作の地平へ連れて行ってくれる清水の今後の作品に期待したい。




                          KAPL代表:浅見俊哉
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by kapl | 2009-06-29 22:46 | 2009.6月の企画

『白昼夢にて』展覧会風景

・KAPL6月の展覧会『白昼夢にて―清水絢子作品展』の展覧会風景をお知らせします。

本日、全4日間の会期の半分を終え、足元の悪い中たくさんの方の来場がありました。

来場してくださった皆様、ありがとうございました。


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27日(土)には、作者本人によるギャラリートークがあります。

今回の展覧会開催にあたり、清水はワークシートを用意しました。

作品ひとつにある作者からの問いかけを出発点とし、鑑賞者は作品を見ていきます。


[ここはどこ?、なにをよんでいるの?]
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『朗読会』(部分)



27日の作家によるギャラリートークでは、鑑賞者が想像した作品世界と、作者本人の想像した作品世界との差異や作品を見られることで飛躍的に拡大する想像の世界の楽しみなどについて語る予定です。


こちらもぜひ楽しみにしていてください。






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清水絢子は現在文教大学教育学部美術専修(3年)に籍を置く現役大学生です。

MAP(まちアートプロジェクト)に2008年度より参加し、作品を通して人と人との関わりを意識し作品制作を行ってきました。


 展覧会テーマは、「白昼夢にて」。

油彩と水彩と鉛筆によるドローイング約10点を紹介します。

「白昼夢」とは、目を覚ましたままで空想や想像を夢のような映像として見るという意味です。

清水は作品の画面を、現実では関連性のないような「もの」と「もの」を巧みに配置し構成します。

観る人はその現実的でない画面に、まるで夢の中や空想の物語の中にいるような錯覚に陥り、描かれている人物に対して、世界に対して、様々な想像が現れてきます。

作品を見てあなたはどのような世界を想像するでしょうか?


今回、作者が展覧会に関連して行うワークショップは、あなたの鑑賞が物語の一部となるワークショップを行います。

様々な人が鑑賞しながら生み出した想像を組み合わせて、一つの物語をつくるワークショップです。


こちらも合わせてご参加ください。




 『白昼夢にて―清水絢子作品展』


・会期:2009.6.20(土)、21(日)、27(土)、28(日)


・時間:11:00~18:00


・場所:KAPL(コシガヤアートポイント・ラボ)
http://kapl.exblog.jp/


・料金:入場無料


・作品制作者:清水絢子


・作品展関連イベント:レセプション(作者によるトークイベント有)&鑑賞ワークショップ(参加無料)
2009.6.27 (土) 18:30~20:00

(ミュージシャン鈴木健一郎による展覧会テーマに合わせたライブパフォーマンス有り)


・問い合わせ:KAPL代表(浅見):kapl@excite.co.jp
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by kapl | 2009-06-21 21:50 | 2009.6月の企画

KAPL COUPLE #1(2009.6)

・KAPL(コシガヤアートポイント・ラボ)のアート情報マガジン

『KAPL COUPLE―カプルカップル』を配信します。

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チラシをダウンロードして持参した方にドリンクを差し上げています。

ぜひ『カプルカップル』を片手に遊びに来てください。

お待ちしています。







 KAPL6月の企画展のご案内をいたします。

6月は清水絢子による絵画作品を紹介します。


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清水絢子は現在文教大学教育学部美術専修(3年)に籍を置く現役大学生です。

MAP(まちアートプロジェクト)に2008年度より参加し、作品を通して人と人との関わりを意識し作品制作を行ってきました。


 展覧会テーマは、「白昼夢にて」。

油彩と水彩と鉛筆によるドローイング約10点を紹介します。

「白昼夢」とは、目を覚ましたままで空想や想像を夢のような映像として見るという意味です。

清水は作品の画面を、現実では関連性のないような「もの」と「もの」を巧みに配置し構成します。

観る人はその現実的でない画面に、まるで夢の中や空想の物語の中にいるような錯覚に陥り、描かれている人物に対して、世界に対して、様々な想像が現れてきます。

作品を見てあなたはどのような世界を想像するでしょうか?


今回、作者が展覧会に関連して行うワークショップは、あなたの鑑賞が物語の一部となるワークショップを行います。

様々な人が鑑賞しながら生み出した想像を組み合わせて、一つの物語をつくるワークショップです。


こちらも合わせてご参加ください。




 『白昼夢にて―清水絢子作品展』


・会期:2009.6.20(土)、21(日)、27(土)、28(日)


・時間:11:00~18:00


・場所:KAPL(コシガヤアートポイント・ラボ)
http://kapl.exblog.jp/


・料金:入場無料


・作品制作者:清水絢子


・作品展関連イベント:レセプション(作者によるトークイベント有)&鑑賞ワークショップ(参加無料)
2009.6.27 (土) 18:30~20:00


・問い合わせ:KAPL代表(浅見):kapl@excite.co.jp





●さらにKAPLでは 、「越谷を美術館にしよう!」と2006年度から活動しているMAP(まちアートプロジェクト)と連携しています。

2008年度は、越谷市内の40店舗の商店さんに作品を展示させていただき、約1ヵ月間、街がアートで賑わいました!

今年もMAPは、地元に根付いたアート活動を展開したいと、月に一度オープンミーティングを開き、誰でも気軽に参加できる会合をKAPLで開催しています!越谷について語りたい人、越谷について知りたい人、アートに興味がある人誰でもお気軽にご参加ください!

今後のMAPオープンミーティングの日程は以下のとおりです。

(変更する場合がございますのでwebで、ご確認の上ご来場ください)

MAPオープンミーティング
6月27日(土)17:00~18:00
7月25日(土)17:00~18:00

連絡先:machiart09@yahoo.co.jp

まちアートプロジェクト
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by kapl | 2009-06-19 00:19 | 2009.6月の企画

「白昼夢にて」清水絢子作品展

 KAPL6月の企画展のご案内をいたします。

6月は清水絢子による絵画作品を紹介します。


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清水絢子は現在文教大学教育学部美術専修(3年)に籍を置く現役大学生です。

MAP(まちアートプロジェクト)に2008年度より参加し、作品を通して人と人との関わりを意識し作品制作を行ってきました。


 展覧会テーマは、「白昼夢にて」。

油彩と水彩と鉛筆によるドローイング約10点を紹介します。

「白昼夢」とは、目を覚ましたままで空想や想像を夢のような映像として見るという意味です。

清水は作品の画面を、現実では関連性のないような「もの」と「もの」を巧みに配置し構成します。

観る人はその現実的でない画面に、まるで夢の中や空想の物語の中にいるような錯覚に陥り、描かれている人物に対して、世界に対して、様々な想像が現れてきます。

作品を見てあなたはどのような世界を想像するでしょうか?


今回、作者が展覧会に関連して行うワークショップは、あなたの鑑賞が物語の一部となるワークショップを行います。

様々な人が鑑賞しながら生み出した想像を組み合わせて、一つの物語をつくるワークショップです。


こちらも合わせてご参加ください。






 『白昼夢にて―清水絢子作品展』


・会期:2009.6.20(土)、21(日)、27(土)、28(日)


・時間:11:00~18:00


・場所:KAPL(コシガヤアートポイント・ラボ)
http://kapl.exblog.jp/


・料金:入場無料


・作品制作者:清水絢子


・作品展関連イベント:レセプション(作者によるトークイベント有)&鑑賞ワークショップ(参加無料)
2009.6.27 (土) 18:30~20:00


・問い合わせ:KAPL代表(浅見):kapl@excite.co.jp
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by kapl | 2009-06-02 23:17 | 2009.6月の企画

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