22日は,「研究発表会」が行われました。
来場者は,現場の教員や県職員,大学生,アーティスト,小学生,一般参加者など様々なジャンルの方に発表を聞いて頂きました。
1人目は,美術教育を専門分野とした鈴木眞里子が「地域との連携による展覧会を活かした美術教育実践の開発」の研究発表を行いました。
KAPLがある,アートスペース萌木内にある絵画教室学美塾で行われた授業実践「まちを美術館にしよう」を中心に発表していきました。
2人目は,キャリア教育を専門分野とした石田亘が「キャリア教育理念のある地域創出に向けての試み―事業所向けガイドラインの作成を通して―」の研究発表を行いました。
発表の中では,小学生男子の夢の1位はプロ野球選手であることが分かりました。
来場者の小学生に夢を聞いてみたところ,野球選手や普通の人,戦隊ヒーローなど様々な意見がでました。
その答えを受け,来場者からは「夢を答えてもらうことが大切なのではなく,どのような文脈でその夢を話してくれたのかを理解しようとすることが大切なのでは」といった意見もでました。
3人目は,古典教育を専門分野とした大越歩が「中学校古典教育における地域性を活かした伝統的な言語文化の教材試案」の研究発表を行いました。
来場者の方には実際の中学校で行った大越さんが開発した越谷独自の教材を体験して頂きました。
4人目は,体育教育を専門分野とした市河大が「体育におけるICT活用の有用性―鉄棒運動の支援活動を中心として―」の研究発表を行いました。
鉄棒運動・技のチェック表を体育の授業中にパソコンでチェックし,体育の思考場面で活用するという発表でした。将来的にはiPod touchを活用すること考えているそうです。
4人の発表の後も研究を介しての活発な議論は進んでいきました。
学校カウンセリングを専門分野とした内藤暢彦は,「通級指導教室におけるコラージュ療法を用いた児童理解と支援―コラージュ制作による児童の気分変化について―」のポスター発表を行いました。
実際に通級指導教室で児童が制作したコラージュを見ながら,児童の変化を説明していきました。
赤堀友美は,「小学校理科教育における言語活動の充実―客観的観察力を高め,表現力を育成する指導方法・教材の開発―」のポスター発表を行いました。
希望者にすぐに体験できる実験体験を随時行いました。
阿部有子は,「短期的に実施される農作業の体験が中学生の気分状態に及ぼす効果」のポスター発表を行いました。また,農機具の展示も行いました。
当時の田植え作業服の試着体験もできます。
研究発表をアートスペースで行うというちょっと珍しい企画展でしたが,研究もアートも探究的であり,研究も一つの表現活動です。
今回,修了生にとって大きな体験であったのは,自分たちの研究が一般的にも理解され,おもしろいと思ってもらうことを実感として持つことができたことでした。
今後も,学会発表等と並行してこのような地域に開けた活動を行っていく必要性があることを確認することができました。
また,今回文教大学大学院教育学研究科のHPから今回来場者にお配りした研究報告書をダウンロードすることができます。
ぜひご覧ください。
文教大学大学院教育学研究科
文教大学大学院教育学研究科2期生+研究生は,これからもKAPLでの展示を研究者としての初めの一歩として研究と実践をつなぐ取り組みを続けていきたいと考えています。
最後になりましたが,ご理解・ご協力頂いた皆様ありがとうございました。
展覧会企画者:鈴木眞里子