遠藤一郎「未来龍越谷大空凧」
去る5月13日。
未来芸術家/遠藤一郎さんを招き、3つのプログラム「作品展示」、「未来龍大空越谷凧」、「トーク」を行いました。
エネルギーが溢れた1日の様子をレポートします!
10:00
黄色い車体に、ブルーの「未来へ」の文字、『未来へ号』でお目見え!
「作品展示」の様子
12:00
15時から元荒川の河川敷で凧上げをする為、北越谷駅へ。
行き交う人の中、プラカードを持ち、

「越谷の空に夢を描いて飛ばします!是非夢を描いてくださ~い!!」
と半ば怪しいキャッチを大きな声で放つ。
…すると少しずつ興味を持った人が「夢」を描いてくれた。

最初のおじさんの「夢」は

「のど自慢で合格しますように!」

駅前でトマトを売っていた方の「夢」は

「気持ちだけでも景気よく!」

「大きな地震が来ませんように」

「子どもたちと仲良くなりたい」「ずっと笑って過ごしていきたい」

地元の高校生にも聞いてみました!「夢」描いてください!!

「学力UP!」
―切実ですね!(笑)

約1時間でプラカードに貼りきれない約30名程の「夢」が集まった。

KAPLに帰り、スタッフも「夢」を描く。

遠藤さん、何やら制作。
13:00
凧上げまでまだ少し時間があったので、『未来へ号』にメッセージを書く。
『未来へ号』の上でポーズ。
14:00
いよいよ夢凧を繋いでいく。
14:30
KAPLから元荒川の河川敷に移動。
ここでも「夢」を描いてくれる人を募集し、用意していた50枚の夢凧が一つに繋がった。
15:00
そしていよいよ「未来龍越谷大空凧」が大空へ!!
通りすがりのちびっこも土手に下りてきて参戦!
「夢」が風の力を受けて大空へ。一列に並び風の形に泳ぐ様は感動的。
記念撮影。
17:30
KAPLに戻り、「未来龍越谷大空凧」を空間に展示。
18:00
遠藤さんの作品「RAINBOW JAPAN」を見る。
「その後、今日起きた事の確認作業をしていこう!」と話を切り出した。
まず初めに確認したことは、
●知らない人に「夢」を描いてもらうことは、相当なことであること
駅に出て行き交う人に声をかけた。
声をかけられた方としては、面識がないうえに、いきなり「夢」を描いてくれと切り出してくる。
日常的なコミュニケーションではあまりない「問い」が知らない人から投げかけられる。
「あなたの夢はなんですか???」
その衝撃は大きく、引かれてしまったり、少なからず戸惑いを与えてしまう事が多々あった。
けれど、めげずに話を続けていくと、少しずつ話をしながら、「夢」を描く前に、しばし考え込む。そしてペンが動く…。
「夢」の真っ只中である人。
「夢」について遠い昔に考えるのを止めてしまった人。
「夢」について真正面に向き合うのが恥ずかしい人。
描いてくれた「夢」が本当の夢かどうかは分からない。
けれど、知らない人と「夢」について考える時間があったこと。
それを繋いで空へ揚げるというイメージを確かに共有しながら一つ一つの「夢」と向き合ったことが大切であったのではないか。
次に確認したことは
●描いてくれた「夢」がひとつに繋がり大空へ飛ぶことは「大スペクタクル」であること
描いてもらった「夢」に責任を持ち、確実に大空へ飛ばす為に、小さな作業を怠らないこと。
小さな作業とは、「凧自体の制作の工程すべて」。
骨の設計から角度調節、空中で動かないようにするストッパーの位置などを念入りに準備をして初めて「大スペクタクル」は実現するものであること。
●伝えたい事を伝える為に、自分から動いていくこと
KAPLで待っているだけでは、50もの凧が集まる事は無かった。
自らのメッセージを伝える為に、自分から外へ出ていくガッツが必要であること。
伝わることが大切。その為に何をするべきか。
次に「美術教育」について話が進む…
「自分はあまり学校の中で制作したものを覚えていない。一つだけ覚えていることは、立体のパッケージのデザインをしたこと。自分なりに色も工夫をした。」などの遠藤さんが印象深かった美術の授業を教えてくれた。
中学校美術の教員が多く参加していたこともあり、今の美術の授業の様子や課題と感じている点を共有した。
その後、「大スペクタクル」を実現する為の凧づくりのいろはを教授。
遠藤さんのレクチャーで、大きな夢を大空に上げるまでの細かな作業の大切さを実感した。
最後になりましたが、今回の企画を支えてくださった「iland japan」の伊藤さんをはじめスタッフの方々に深く御礼申し上げます。
KAPL代表:浅見俊哉
KAPL2012年5月の企画は、「未来芸術家/遠藤一郎」を招き、展覧会を行います。
展覧会では、「作品展示」、「未来龍大空越谷凧」、「トーク」を行います。
「未来へ」と作品や様々なアクションで力強いメッセージを放ち続ける遠藤一郎のエネルギーを感じていただければ幸いです。
日時・場所:
2012年5月13日(日)
「作品展示」:KAPL【11:00-20:00】
「越谷龍大空越谷凧揚げ」:文教大学前土手【15:00-16:30】
「トーク」:KAPL【18:00-19:00】
入場無料
主催:
KAPL(コシガヤアートポイント・ラボ)展覧会実行委員会
東武スカイツリーライン「北越谷駅」徒歩5分
〒343-0026 埼玉県越谷市北越谷5-9-27
Twitter @KAPLsince2008
関連リンク:
遠藤一郎HP
http://www.goforfuture.com/